湖底地形調査の現状と課題 : 国土地理院の湖沼調査を例に
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
国土地理院では,第四次基本測量長期計画に基づき,面積1km^2以上の約100湖沼,面積約2,300km^2を対象に,湖底地形等を測量する湖沼調査を行ってきた。これまでに60湖沼,面積で94%の湖沼について調査を終え,調査成果を1:10,000湖沼図として刊行してきた。この調査について,今後次のような改良が望まれる。1)空中写真測量,サイドスキャンソナー画像の利用等面的な測量技術の導入やレーザー測深などの新技術の開発;2)人工的に改変された湖沼の改測;3)小規模な湖沼のための効率的な測量方法の開発。また,湖底地形分類についても研究を進めてきた。これを一層有用なものとするために,1)湖底における最小地形単位の把握とそれに必要な調査精度の確保;2)湖底地形分類における,純学術目的と,応用目的の峻別;などの問題を解決する必要がある。さらに,長期的には,湖沼と沿岸海域を合わせた総合的な水域地形分類の体系を構築することが期待される。
- 日本地質学会の論文
- 1990-11-30
著者
関連論文
- 洪水時の避難誘導のための地図情報に関する考察
- 地球地図を用いたインフラ整備の環境影響マクロ評価 : メコン河地域における試み
- メコン河流域における地球地図の試作と利用
- グロ-バル・マップ - 地球地図 -
- 482 瀬戸内海、大畠瀬戸(山口県)の海域環境と海釜地形・地質
- ベースマップ整備における地図学の現状と将来
- 浅海域の海底地形・地質の面的調査手法 (海洋利用空間の創成・保全技術)
- リアルタイムはん濫解析システムによる洪水予測情報の提供 (特集 新防災情報システムは使えるか?) -- (災害予測技術について)
- 第8回国連地名標準化会議報告
- 国土地理院が提供する地理情報
- 第8回国連地名標準化会議に出席して
- 地球地図の仕様に関する予察的検討
- 地球地図整備構想
- 地図の歴史-4-旧陸軍が残した文化遺産5万分の1地形図
- 地図の歴史-3-壮大な試み--2万分の1地図全国整備の夢
- 地図の歴史-5-戦後混乱期の地図たち
- 地図の歴史-6完-昭和の国絵図 2万5千分の1地形図の全国整備
- 地図の歴史-2-近代直前の精華「伊能図」とその周辺
- 地図の歴史-1-江戸幕藩体制を支えた地図
- 湖底地形調査の現状と課題 : 国土地理院の湖沼調査を例に
- 建設技術評価制度について (地上測量にハイテクの波)
- 鹿児島県新島南部の海底崩壊について