富山県東部に分布する中新世火山岩-火山砕屑岩の層序と造構造史
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概要
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富山県東部に分布する, 主として火山砕屑岩からなる中新統八尾層群を岩相区分したところ, それらは伸張応力場下の断層活動によって形成された堆積盆での, 浅海底-陸域における多様な岩質を示す火山活動によってもたらされたことが明らかになった.さらに調査地域に分布する火山岩のK-Ar年代測定を行ったところ16.50-12.19 Myの年代値が得られた.本地域の八尾層群と能登半島に分布する下部〜中部中新統は, 火山活動を伴って, 平野部と富山湾を挟んで堆積したものであり, ほぼ北東-南西方向の総延長100 km以上, 幅30-60 kmの堆積盆の存在が推定される.そして, この堆積盆は背弧海盆形成期のリフト帯の1つであり, 本地域は, このリフト帯の周辺部にあったと思われる.
- 日本地質学会の論文
- 2001-12-15