4-META/MMA-TBB系レジンのウシ象牙質への接着 : 長期安定性と水の影響
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概要
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10-3溶液処理を施した研削ウシ象牙質面に対する4-META/MMA-TBB系レジンの長期接着安定性を検討した.37℃の水中に接着試料片を保管した場合, 接着強さは水中浸漬期間24時間から3カ月までに18MPaから8MPaまで急速に低下し(レジンの劣化), 2年の間に4MPaまで緩やかに低下し(レジンと樹脂含浸象牙質, あるいは樹脂含浸象牙質と元健全象牙質との界面の劣化), 以後5年目まで4MPaのまま変化しなかった.接着試験片の歯髄腔内に水が侵入しないようにレジンで封鎖した系では, 長期水中浸漬に伴う接着強さの低下が緩やかになることより, 歯髄腔内より接着界面に達する水が接着強さの低下の一因であると考えられた.また, この系に対しては熱サイクル試験も行われ, 長期水中浸漬と熱サイクルとでは接着強さ低下の原因に違いがあることがわかった.接着試験片のエポキシレジン包埋は, 4-META/MMA-TBB系レジンの象牙質への接着力発現メカニズムを変化させ, 研削面以外の接着強さは低下した.
- 日本歯科理工学会の論文
- 1987-11-25
著者
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