メタル・セラミックス修復への焼結チタン合金の応用に関する研究
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概要
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粉末冶金法による焼結チタン合金をメタル・セラミックス修復のメタルフレーム(メタルコーピング)材として応用し, 新たなメタル・セラミックスクラウンの製作方法を確立するための基礎的研究として, 粉末配合組成, 粒度, 圧縮特性, 寸法変化率, 熱膨張係数, 陶材との焼付強さなどについて検討を行った.焼付強さは, 万能試験機により剪断試験および曲げ試験で測定し, 市販Ni-Cr合金と比較検討を行った.結果は次の通りである.銅無添加Ti-Al系4種および銅添加Ti-Al-Cu系4種の焼結体の中で, 焼結時の寸法変化が2%以内で, 強度が歯科用金合金と比較して〓色のないことを考慮して, 95wt%Ti-5wt%Al(Ti:-250〜+325meth, Al:16〜18μm), 80.5wt%Ti-7.5wt%Al-12wt%Cu(Ti:-350mesh, Al:16〜18μm, Cu:-350mesh)をメタル・セラミックス用焼結チタン合金として選択した.80.5wt%Ti-7.5wt%Al-12wt%Cuと松風低溶陶材の組合せにおける曲げ焼付強さが43MPaを示し, 焼結チタン合金がメタル・セラミックス修復のメタルフレーム材として応用できる可能性が示された.
- 日本歯科理工学会の論文
- 1992-01-25