消毒剤溶液による練和がせっこうの物性に及ぼす影響
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概要
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せっこう模型の消毒方法のうち, 粉末と消毒剤溶液とを練和する方法は簡便で臨床への応用が容易であるが, 物性を劣化させないことが必要である.本研究では, 各種消毒剤溶液でせっこう粉末を練和して物性を測定し, 適切な消毒剤溶液の選択を検討した.せっこうは, 普通せっこう, 硬質せっこうおよび超硬質せっこうの各1製品を使用した.消毒剤溶液は, 0.1, 0.5%次亜塩素酸ナトリウム, 1, 000, 10, 000ppm塩素化イソシアヌル酸ナトリウム(TBS), 0.1%ポビドンヨードおよび2%グルタルアルデヒドとした.硬化時間, 硬化膨張, 強さ, 表面粗さおよび引っ掻き硬さを測定した.その結果, 高濃度(10, 000ppm)のTBSおよび2%グルタルアルデヒドの溶液で練和したとき物性が低下した.とくに, 普通せっこうで悪影響が大きかった.各種せっこうとの練和に適した消毒剤溶液は, 0.1〜0.5%次亜塩素酸ナトリウム, 1, 000ppm TBSおよび0.1%ポビドンヨードであった.
- 日本歯科理工学会の論文
- 1995-01-25
著者
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