吸収性の生体活性ガラスによる骨形成に関する検討
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概要
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吸収性の生体活性ガラス(R-BAG)と吸収性のハイドロキシアパタイト(R-HA)を用いて, 骨形成についてin vitroとin vivoで調べた.R-BAGとR-HAは骨芽細胞(OB)の末梢血リンパ球/単球(PBL)に細胞毒性を示さなかった.R-BAGと培養したOBはR-HAと培養したOBより高いアルカリフォスファターゼ(ALPase)活性を示し, R-BAGの顆粒の周囲に特異的にALPaseを保有するOBが認められた.PBLの培養から形成される破骨細胞(OC)はR-BAGと培養することにより抑制されたが, R-HAではPBLの単独培養と同じであった.R-BAGの顆粒をラットの顎骨に埋入したとき, R-BAGの顆粒に亀裂が見られ, この亀裂に沿ってOBと思われる細胞が進入し, 顆粒の内部に骨が認められた.各10名の被験者で抜歯直後のソケット内にR-BAGまたはR-HAの顆粒を埋入し, 骨の形成をエックス線診査で調べた結果, R-BAGは平均4.7ヵ月またR-HAでは平均9.2ヵ月でその部位に新生骨が見られ, 歯科インプラントの植立が可能であった.
- 日本歯科理工学会の論文
- 1997-09-25
著者
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