歯質と修復用レジンの接着機構に関する研究
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概要
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歯質と強固に接着するレジン系修復材料の開発を目的として, 接着に最適であるエッチング条件をSEM観察する一方, 接着強さで調べた結果, 40%リン酸水溶液で60秒間であった.次に, 紫外線重合条件は, コンポジットレジンの光増感剤(BME)濃度を2.0wt%, ボンディング材を3.0wt%および紫外線照射時間を120秒間と決定し, α-アミノ酸を骨格とした各種メタクリレートとHEMAからなるボンディング材を併用した歯質に対するコンポジットレジンの接着強さを測定した.エナメル質には, MPA-HEMAが約32kg/cm^2, DMTY-HEMAが約35kg/cm^2およびTMPA-HEMAが約22kg/cm^2を示し, エッチングすることにより160〜200kg/cm^2の範囲で変化が少なかった.象牙質には, MPA-HEMAが約52kg/cm^2, DMTY-HEMAが約58kg/cm^2およびTMPA-HEMAが約35kg/cm^2を示し, エッチングすることにより, それぞれ約150kg/cm^2, 約170kg/cm^2および約80kg/cm^2を示した.
- 日本歯科理工学会の論文
- 1983-03-25