非接触変位計を応用した硬化膨縮測定装置による石こう硬化時の寸法変化について
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概要
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歯科用石こう硬化時の膨縮を精密に自動測定できるようにしたNIN硬化膨縮測定装置を用いて, 混水比および試料の長さを変化させた場合の石こうの泥状から固体化に至るまでの寸法変化の挙動を市販β-石こうを試料として検討した.その結果, 以下の結論を得た.1)初期における線収縮率は, 混水比が大きいほど大きく, また収縮期も長くなる傾向を示した.一方, 試料長が短かくなると, 線収縮率は大きくなる傾向を示した.2)膨張開始時間は, 混水比が小さくなるほど早くなる傾向を示した.一方, 試料長の相違による差は, ほとんど認められなかった.3)見かけ上の線膨張率は, 混水比が小さく, 試料長の短かいものほど大きくなる傾向を示した.4)膨張開始から最大膨張に達するまでの速さ(時定数)は, 混水比および試料長の相違による影響はなく, ほぼ一定となった.
- 日本歯科理工学会の論文
- 1983-03-25