圧縮試験による歯科材料の耐力測定 : 複合レジン材料について
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概要
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一般に圧縮試験による強度特性値としては, 破壊に抗する抵抗力を示す圧縮強さが採用されているが, 臨床的には, 永久変形による機能喪失に抗する抵抗力を示す降伏点の方が重要である.本研究では複合レジンの圧縮試験時の諸条件が, 圧縮強さと実用降伏点すなわち圧縮耐力に及ぼす効果が検討された.圧縮強さには, 試片の寸法, 形状, 試片作製時の個人差, 試片端の潤滑, 試験速度等の要因が影響を及ぼすことが判明し, これに対し, 圧縮耐力には速度の要因だけが影響することが判明した.従って圧縮耐力により簡単な試験法で信頼度の高いデータを得ることができる.複合レジンには主に脆性を示すものと塑性を示すものとがあり, 圧縮強さではこれらの強度を合理的に比較できないが, 圧縮耐力によれば合理的に比較できることが, 8種の複合レジンの圧縮試験の結果明らかにされ, 圧縮耐力の有用性が確認された.
- 1983-07-25
著者
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