陶材焼付金属体の歯科理工学的研究 : 化学強化法の影響
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概要
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化学強化法を陶材焼付金属体に応用し, その機械的性質および耐久性に及ぼす影響について理工学的検討を試み, 次のような結論を得た.1)陶材焼付金属体の曲げ強さは陶材を引張り側にした場合, 化学強化した場合は未強化の場合より1.5〜2.1倍, 曲げ弾性率は1.2〜1.9倍, レジリエンスは1.8〜2.3倍に改善された.2)陶材焼付金属体の抗張破折試験では, 化学強化した場合は未強化の場合より2.4倍高い破壊荷重を示した.3)陶材焼付体の衝撃試験では, 化学強化した場合は未強化の場合より1.2〜1.5倍衝撃値が高くなり, 耐久性も1.2倍に改善された.4)陶材焼付金属体の内径および隙間の変形量は, 化学強化した場合は未強化の場合に比べて小さかった.5)陶材焼付体の陶材の色調は化学強化した場合と未強化の場合との間に有意差はなかった.6)陶材焼付金属体の陶材表層に存在する応力値は, 化学強化処理すると未強化の場合より9.0倍以上の大きい値を示した.
- 1984-03-25