生物利用におけるマイクロ波加熱出力のコントロール
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概要
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マイクロ波による加熱を利用する際には,得られる温度を知るとともに,温度調節のできることが望ましい.そのための第一歩として,マイクロ波の発振を行なうマグネトロンの出力が照射時間を変化させる従来の方法と,マグネトロンの出力を変化させる方法を比較した.32秒のサイクルを有する500Wの家庭用電子レンジを用い、同様の照射エネルギーが発生していると考えられる条件(50W, 10%)を設定した.50mlの水道水を加熱した場合,どちらの方法でも沸騰に要する時間は10分であったが,後者の方法でなめらかな曲線が得られた.これは,従来の方法では短時間(3秒)のマイクロ波照射中に500Wのエネルギーが放出され残りの29秒はマグネトロンが停止しているのに対し,本方法では,低いエネルギーが停止することなく照射されていることによる. 700Wの家庭用電子レンジによる消毒液及び組織固定液の実験も追加したところ,一定の低出力を得ることの必要性が示された.熱電対とマイクロ波発振回路を結ぶことにより温度調節が可能となる.
- 日本歯科理工学会の論文
- 1992-12-25
著者
-
Mori T
Kyungpook National Univ. Jung‐gudaegu Kor
-
White P.
Industiral Microwave Applications (australia)
-
MORI T
シドニー大学歯学部補綴学教室
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THOMAS G.
シドニー大学歯学部補綴学教室
-
MARKHAM R.
シドニー大学医学部産婦人科学教室
-
Thomas G.
Synphar Lab. Inc. Alberta Can
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