ローマ帝政時代のオスティアにおけるパン製造業者組合 : 「都市参事会員標章」の賦与を中心にして
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概要
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風刺詩人ユウェナリスD. Iunius luvenalisの「パンとサーカスpanem et circenses」という人口に膾炙した表現は、誇張されてはいるものの、帝政初期のローマ社会を極めてよく反映している。「パン」とは食糧供給、「サーカス」とは戦車競技や見世物などを意味しており、この二つを如何に享受するかは、都市ローマに限らず、地方都市の住民にとっても重要な関心事の一つであった。しかし、都市ローマではこれらに対する国家の特別な配慮が行われ、その住民は特権的な地位にあった。本稿では、都市ローマに対する食糧供給において、外港都市オスティアのパン製造業者組合が果たした役割を、都市への貢献が認められた人物に対する報奨である「都市参事会員標章」の賦与という観点から考察する。
- 2003-10-25
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