平均旅行時間よりみた地域の移動性とその推移
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概要
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本研究では,ある地域から他の地域への旅行者全員の移動の容易さ,すなわち人々の総体としての移動性は,単に個々の交通機関の所要時間やあるいは最高速の交通機関の所要時間そのもので定義できるものではなく,旅行者の各交通機関の利用割合(交通機関別分担率)を考慮して定義されるものであるとの認識から,まず平均旅行時間という概念を定義した。これは,各交通機関の分担率を利用した一種の平均値の概念であるが,これを用いて昭和40年,50年,60年時点における全国道府県から東京への平均旅行時間を算定した。この結果,平均旅行時間は個々の交通機関の所要時間に較べて人々の総体としての移動性を的確に表現する指標であること,平均旅行時間で見ると東京から遠隔の地域においてほどその時間短縮がこの20年間で大きかったこと,それゆえ昭和60年においては対東京への移動性において地域間格差が極めて少なくなり,東京から平均旅行時間300分圏に殆どの地域が含まれるようになったこと,等が明らかになった。
- 地理科学学会の論文
- 1988-10-28
著者
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