ミケランジェロのシスティーナ礼拝堂天井画 : ダニエル、キリストの祖先の名とリビアの巫女
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本論文は、「ミケランジェロのシスティーナ礼拝堂天井画(その一)」『福井大学教育学部紀要』第VI部芸術・体育学(美術編)第8号(1988)、1〜37頁、「ミケランジェロのシスティーナ礼拝堂天井画(その二)『フィロカリア』第6号(1989)、39〜87頁に続くもので、文部省科学研究費海外調査補助金(1985〜88年)及び鹿児島美術財団助成金(1986年)によって行った調査・研究に成果の一部である。関係者各位に感謝申し上げる。 先の論文では、礼拝堂正面入口からエゼキエルとクーマの巫女までの天井画の図像が、シクストゥス4世の時代の壁画の図像内容と見事に関連づけられながら、ユリウス2世の宗教および政治政策の称揚と教会の復興への期待と確信を表しているとの解釈を展開した。本論では、ダニエルとリビアの巫女の図像を検討し、キリストの祖先の名が、壁画との関連において配置されていることを考察した。
- 1990-10-20