十四、五世紀に於ける「俗語の起原」についての考え
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概要
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1、ダンテの「俗語の起原」 ダンテの「俗語論」で以て、一般言語学及び俗語についての最初の組織的な思想がつくられたことは衆知の通りである。詩人の論文には、中世的思想の名残りの中でも、一般言語学の極く新しい考えが見出されるのである。「俗語論」が純然たる言語学的な論文ではなくて、一種の俗語の詩学であることは明らかである。然し中世のスコラ学派の用いる演繹的な方法で、詩人は「光輝ある俗語とは如何なるものであるか」を論ずる前に、人類の言語の起原、ロマンス諸語の起原、そしてsiの俗語の起原の問題について論じている。
- イタリア学会の論文
- 1964-01-20