進化的計算の動的問題への適用法とその応用に関する研究
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究の目的は, 学習過程の部分的な情報を基に有効な処理を行うシステムの実現にある.そのための第一歩として, 実用上の準最適解に速やかに収束する進化的計算の特徴に着目し, その動的問題への適用法に関する研究を行っている.まず, 従来の技術および問題点に関して, 第2章で簡単にまとめた.第3章は, ニューラルネットの合成を対象として, 表現型レベルで遺伝的操作を施す手法の有効性を示した.第4章は, 2つのリカレントニューラルネットが相互作用を持ちながら学習を行うモデルを提案し, このモデルの学習に進化的計算を適用する実験について述べた.第5章は, 動的複雑な問題として, ストレンジアトラクタを形成するカオスの隠れた特徴の学習を試みた.さらに, 第6章では, 実世界の応用例として音声加工を取り上げ, 進化的計算を用いて韻律情報を変換することにより, 声質変換が自然に行える可能性があることを示した.
- 日本知能情報ファジィ学会の論文
- 1998-06-05