電子楽器Limber-Rowの開発 : 技術者としてではなく作曲家として
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
Limber-Rowは1998年の秋、自らが開発した電子楽器である。この装置はマイクロコンピュータを内蔵し、演奏者の操作に従いMIDIメッセージを生成・出力する。私はこの装置を技術者としてではなく、作曲家として製作した。それは技術的な価値や目新しさを狙いとするものではなく、作曲家の立場として「電子音楽作品の演奏」というものに対する、ひとつの考え方の「具体的な姿を提示」することを目的としていることを意味する。また私はこのLimber-Rowを、単に私の作品のためだけのものとしては考えていない。今後可能な限り多くの人と協力し合い、これからの社会における音楽の新しいあり方を模索していく上での、私自身が提供できるひとつのキーワードとしていきたいと考えている。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1999-02-18