KL展開を用いた歌唱音源システム
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概要
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本研究は音程と音量をパラメーターとして音色を精密に制御するシンセサイザー方式に関するものである。音響系統はKL基底波形による残差音源と復色化のためのラティス・フィルターおよび低次フィルターからなり、それらの係数を時々刻々のピッチとレベルに応じて供給する2次元係数テーブルを制御系統に持つ点に特徴がある。本方式によれば、微かにビブラートを掛けただけでも音色が自然に変化するので、ループ特有の表情の貧弱さや人工感がなく、1オクターブに及ぶ自然なポルタメントも可能で、これまで合成が困難であった歌声合成(母音)に本方式を適用して良好な結果を得ることができた。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1998-02-19