モンゴルの歌唱法「ホーミー」の音響的特徴の解析
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概要
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一人の歌手が2声を同時に発声して歌っているように聞こえる「ホーミー」がどのようなスペクトル的特徴を持っているか検討した.まず,共振位置の違いにより分類された5種類のホーミーを対象に解析を行った結果,高音部に対応するスペクトルの急峻なピークが共通の特徴として見られた.次に,ホーミー歌唱法で日本語の[i],[U],[e],[o]の音を発声したデータを解析した結果,第1,第2ホルマントがそのホーミーの音韻性を決定していることがわかった.更に,連続的に高音部の音高を変化させたデータについてスペクトルの特徴を調べた結果,スペクトルの調波構造に起因して,高音部の音高を滑らかに変化させることが困難であることもわかった.
- 1993-04-23