状況を用いた名詞句照応解析のための試論
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概要
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通常、名詞句はその発話により指示対象と結びつけられるが、特に量化や否定の表現を伴う文章中では名詞句の指示対象は存在しない場合がある。これらの名詞句の働きは発話者が言及している指示対象を推論するための重要な役割をになう。本論文では、談話のテキスト状況を各名詞句から抽出し、状況理論の考え方に基づき、その状況のもとでの制約を名詞句照応解決の一手段として適用する。そしてその結果から名詞句が指示対象を持つか否かの機能を推論し、指示対象が存在する場合にはそれを同定することで、否定詞、量化子のスコープ、その他の非明示的な情報を推測する。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1995-01-20