Eタイプソフトウェアのライフサイクル・コスティングと利益計画に関する一考察
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概要
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ソフトウェアには,その原価計算(原価管理)や価格決定に関して,不明確な部分が多く存在する。ソフトウェアという生産物が持つ属性は,工業生産品と比較した場合かなり独特ともいえる個性的要因に支配されている。例えば,工業生産品は,一応の完成品が市場(ユーザー)に提供されるが,ソフトウェアの場合には,多くのケースにおいて,完成品としてソフトウェアが市場に提供されるという意識をユーザーもサプライヤーも有していない。しかし,工業生産品とのこのような乖離を少しでも乗り越えることが,管理会計との接点を見出す上で重要な視点であると考える。本稿では,進化という概念によって識別されるEタイプソフトウェアに関して,その属性から導き出されたLehman's Lawに焦点をあて,このような法則性が存在する場合,これがいかなる点で管理会計と結びつく可能性があるかということ,そしてソフトウェアの原価管理や利益計画の可能性がどのような形で考察可能であるかということに言及した.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2002-05-10