幕末明治の画像情報とその目録編成について
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概要
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近年、画像情報を歴史分析に用いる手法がさかんになっているが、幕末明治期の種々の画像史料、すなわち錦絵、瓦版、番付、双六、写真などは、「幕末情報世界」を特徴づける史料であるだけに、その数量も膨大で、現在のところその全貌を把握するまでに至っていない。本報告は、この全貌把握のために必要な、所在書誌データベース構築に向けて歩みだした絵画情報研究会の目録編成を紹介する。また報告者が携わった徳川林政史研究所の幕末明治の写真目録の編成も報告する。報告者は、この時期の画像史料は、おのおの形態が異なるために、抽出する情報に精粗、多様性がみとめられ、同ーデータベース上での運用は困難と考える。しかし、これらの画像史料のデータベースをリンクさせて、相互に補完すると、より豊かな「幕末明治の情報世界」がみえてくるのではないかと考える。
- 1996-07-26