「想いでオルゴール」 : Photo CDを利用した個人の記憶のカプセル化のためのメディア(<小特集>遊び・エンタテインメントとメディア)
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概要
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個人が作成し、自分自身や周辺の人が鑑賞するための、パーソナルなマルチメディア編集環境を開発した。ビデオなどのマルチメディア素材はまだ通常の人々には扱いづらい。特別なスキルのない人が抵抗なく取り扱えるのは写真などのスチルな素材である。特に写真は多くの人にとって、想いの込められたメディアである。「想いでオルゴール」では写真データを素材として、その場でのトリミングや拡大縮小、BGMの付加など、電子アルバムで初めて可能になる機能を提供した。写真をスキャンする機材の問題、画像のクオリティの問題に関してはPhoto CDに対応することで解決した。外部仕様としては、特別の知識やスキルなしに、個人が大事にしている思い出を格好よく編集・演出できるよう、とぎれないBGM、BGMと独立したナレーション・トラック、写真間のグリッド機能、クオリティの高い素材データの提供などの工夫を行った。本開発は家族内のコミュニケーションのためのメディアの新しい提案でもある。
- 1996-03-15