高電圧〓紙電気泳動-蛍光分析法による微量サマリウム,ユウロピウムの分離及び定量
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概要
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本報はクエン酸を電解液として,高電圧〓紙電気泳動法(HVPE)で希土類元素を分離,2-テノイルトリフルオロアセトン-フェナントロリン抽出蛍光法により分離されたサマリウム及びユウロピウムを同時定量する方法について検討した.HVPEでの希土類金属イオンの泳動距離と原子番号並びにイオン半径との相関は密接であり,電圧3000 V,泳勤時間25分間で,La^<3+>-Ce^<3+>-Pr^<3+>-Nd^<3+>-Sm^<3+>(Eu^<3+>)の順で軽着土類金属イオン間の分離ができ,又それらのイオンとFe^<3+>,Sc^<3+>及びY^<3+>などの金属イオンとの分離効果もよかった.HVPE-蛍光法の併用により,20〜800 ng/10 mlの範囲でユウロピウムの回収率は97.8%,サマリウムは94.0%であり,混合着上類金属酸化物に適用した結果,0.023μgの酸化ユウロピウム(III)及び0.026μgの酸化サマリウム(III)が精度よく同時定量された.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1985-08-05