検知管による亜硫酸イオンの迅速定量法
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概要
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水溶液中の亜硫酸イオンを簡易定量する目的で検知管を試作した.検知剤としては〓紙粉末に0.2%カルボキシメチルセルロースナトリウム(Na-CMC)水溶液を含浸後,マラカイトグリーン-マグダラロート混合溶液で着色し,乾燥させたものを用いた.ガラス管に充てんした検知剤は青紫色であるが,亜硫酸イオンを含む試料溶液中に浸せきすると,マラカイトグリーンが脱色された部分はマグダラロートだけが残るので,鮮紅色を呈する.この鮮紅色帯の長さを測定することによって,(0.04〜0.40)mg S0_2/5mlの亜硫酸イオンの定量が可能であった.検討した共存イオンのうち,亜ジチオン酸イオン,硫化物イオン,二硫酸イオン及び亜硝酸イオンは本法の妨害となった.再現性も優れているので,水溶液中の微量亜硫酸イオンの迅速簡易定量法として有効である.
- 1981-12-05