マスフラグメントグラフィーによる環境大気中の微量トルエン,エチルベンゼン及びo-,m-,p-キシレンの迅速定量法
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概要
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マスフラグメントグラフィーによる環境大気中の微量トルエン,エチルペンゼン及びo-,m-,p-キシレンの迅速定量法について検討した.大気試料は吸引ポンプを用いてテフロン製計量管(3.0ml容量)に導入した後,ガスクロマトグラフ-質量分析計(GC-MS)に直接注入することによって分析した.分離カラムの液相は5%Bentone34+5%フタル酸ジデシル(DDP)を選んだ.MSの測定条件としてm/e91に収束し,イオン化電圧及びコレクタースリット幅をそれぞれ70eV,0.5mmに設定することによって,これら5成分を0.05ng程度まで定量できた.大気試料3.0ml注入時,トルエン,エチルベンゼン及びo-,m-,p-キシレンの検出限界はそれぞれおおよそ2.0,2.0,4.0,3.5,3.0ppbであった.通常のGCと同じ手法でマスフラグメントグラム(m/e 91)からトルエンを基準とする相対モル感度を求め,実試料に応用した結果,得られた相対モル感度は十分実用に適することが分かった.更に,相対モル感度とパターン係数との関係についても考察した.本法を実際の大気試料の分析に応用し,15分間隔で分析した結果を例示した.1検体の分析に要する時間は10分間程度であった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1979-09-05
著者
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