アルキルアクリレート及びアルキルメタクリレートポリマーのガスクロマトグラフィー用固定相への応用
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
アクリル酸及びメタクリル酸の各種アルキルエステルの重合体について,ガスクロマトグラフィー用固定相としての応用について検討を行った.これらの重合体のガラス転移点はアクリル酸エステル系ではいずれも室温以下であり,メタクリル酸エステル系でも,アルキル基の短いポリメタクリル酸メチル以外は100℃以下となり,通常の使用温度,特に高温においては分配型の固定相として使用できることを認めた.これらの重合体の耐熱性は,空気中200℃においても重量減少は極めて少なく,190℃における連続加熱の条件で300時間後においても分離能の低下は認められなかった.熱天びんによる熱分解の開始温度は,いずれも250℃以上であり,高沸点の極性試料の分析用に適していることが確認された.これらの重合体のガスクロマトグラフィーの固定相への応用例として,高沸点多価アルコール,ホルムアルデヒドなどの分析例について述べた.
- 1978-01-05