ガスクロマトグラフ法による大気中酸素/窒素比の精密測定(<特集>海と空と島の環境分析)
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概要
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大気中のO_2/N_2比の変化を測定するためのガスクロマトグラフ法を間発した.大気試料を水素キャリヤーによってモレキュラーシーブ5Aを充填したカラムに導入し,O_2+ArとN_2に分離されたピークを熱伝導度検出器(TCD)によって検出した.実際に測定されるのは(O_2+Ar)/N_2比であるが,大気中のAr/N_2比の変動は無視できるので,(O_2十Ar)/N_2比はほとんど誤差なくO_2/N_2比に変換できる.大気試料は21又は2.51のガラスフラスコに圧力0.2 MPa(大気圧+0.1 MPa)で採取された.統計的に精度を高めるために大気試料と標準空気の分析を14回繰り返した.フラスコ試料の再現性は5 Per meg(O_2濃度約1.1 ppmに相当)であった.重量法によるO_2とN_2の混合ガスのO_2/N_2比の測定からガスクロマトグラフシステムの応答の直線性が誤差2%以内で確かめられた.O_2/N_2比測定のための標準スケールは系統的にO_2/N_2比が変化していない複数の高圧ボンベによって決められた.都市域(つくば市)及び森林キャノピー内(苫小牧市)で採取された大気試料は,明瞭なO_2/N_2比の日変動を示した.波照間島で1997年から2003年までに採取された大気試料のO_2/N_2比は,明瞭な季節変動と減少トレンドを示した.
- 2004-12-05
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