吸着カラムクロマトグラフィー-重量法による重質油の組成分析
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概要
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石油の常圧蒸留残油(AR)及びその水素化分解生成油の常圧蒸留残油(HCRP)中のマルテン分をシリカゲルやアルミナゲルを用いた吸着カラムクロマトグラフィーによって脂肪族飽和炭化水素,芳香族炭化水素及び樹脂状物質の3成分に分離した後,各々を重量分析することにより組成分析を行った.吸着カラムクロマトグラフィーにおける分離条件を検討した結果,マルテン分の分離には, AR,HCRP共に平均細孔径60Å程度のシリカゲルを用いるのが良いことが明らかになった.又, AR,HCRPに含有されるマルテン分についてゲル浸透クロマトグラフィーにより分子径を調べたところ,いずれの場合も3〜100Åの分子鎖長を有する分子から成っており,90〜97%は60Å以下であることが分かった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1986-01-05