フローインジェクションシステムを用いた反応速度法による極微量マンガンの定量
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概要
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プロトカテキュ酸-過酸化水素系反応を指示反応とし,フローインジェクションシステムを導入した反応速旋法による極微量マンガンの迅速,簡便な定量法を開発した.過酸化水素溶液(1.5%),プロトカテキュ酸溶液(5.2×10^<-2>M),及び炭酸ナトリウム溶液(1M)はそれぞれポンプで連続的に送液され,混合コイル中で合流し,混合される.キャリヤー(水)中に注入された試料(75μl)はこの混合試薬溶液と合流し,反応コイル中を流れて行く過程でプ1コトカテキュ酸の触媒酸化反応が進行し,反応に基づく480nmの吸光度変化が測定記録される.本法によれば1ner/ml(75pg Mn)程度までのマンガンを約60試料/時間の分析速度で定量できる.10ng/mlのマンガン溶液を分析した場合の相対標準偏差は2.0% (n=15)で精度は良好であり,操作は極めて簡単である.コバルト(II)は正の誤差を与えるが他の多くのイオンは200〜500倍量の共存ではほとど影響しなかった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1984-12-05