アルミニウム-クペロン錯体-サリチル酸メチル抽出による水中の鉄と銅の原子吸光分析
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概要
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アルミニウムークペロン錯体のサリチル酸メチル溶液を用いて溶媒抽出を行うと,アルミニウムより抽出定数の大きい鉄(III)と銅(II)が選択的に置換抽出される.有機相を直接噴霧して鉄と銅を原子吸光分析で求めた.サリチル酸メチルは水への溶解度が極めて小さいので,多量の水相と振り混ぜても体積の減少が無視できる,更に粘度が大きいので吸引速度が小さく,噴霧に供する有機相は鉄と銅を定量しても5mlで十分である.溶媒抽出の操作で100倍に濃縮が可能であるので,河川水などのppb程度の鉄と銅の定量に適用して満足な結果を得た.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1981-09-05