エチレン-酢酸ビニル共重合体の発生気体分析
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概要
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著者らが試作した発生気体分析(EGAと略記)装置により,エチレン-酢酸ビニル共重合体の組成分析,脱酢酸の活性化エネルギー値の測定を行い,併せて熱分解生成物中のメタン,エタン,エチレンの温度と発生量との関係と酢酸ビニル含量との相関性を考察した.エチレン-酢酸ビニル共重合体をヘリウム気流中で,5℃/minの速度で昇温加熱し,この間に発生する気体を連続的に熱伝導度検出器で測定すると,(275〜375)℃の範囲で酢酸が引き続き375℃以上で骨格残さの分解による炭化水素類が検出される.このEGA曲線から,(1)酢酸発生量と酢酸ビニル台量とが直線的関係にあることが分かったので,標準試料を用いれば,未知組成試料中の酢酸ビニルの定量が可能である.(2)温度と酢酸発生量の関係を知ることができるので,脱酢酸の活性化エネルギー(50kcal/mol)を求めた.(3)骨格残さの分解生成物のうち,メタン,エタン,エチレンの発生量と温度との関係をガスクロマトグラフで分析し,それらと酢酸ビニル含量との間に相関関係を認めた.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1978-08-05
著者
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