多孔性アルミナを充てん剤とした水溶性高分子のゲルパーミエーションクロマトグラフィー
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概要
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著者らが開発した既報^<1)2)>の多孔性アルミナを充てん剤とし,水溶性高分子のゲルパーミエーションクロマトグラフィーの研究を行った.平均粒径9μで,粒径分布の狭い充てん剤を用い,最高約20μのHETPを得た.デキストランとポリスチレンにつき,GPG検量線を比較,考察した.その他の水溶性高分子のうち,ポリスチレンスルホン酸カリウムの測定では,良好な分解能が得られ,溶出容量をポリスチレン標準試料の検量線と比較することによって得た分子量分布は,粘度測定から推定された平均分子量とよい一致を示した.しかし,デキストラン,ポリアクリルアマイドでは,アルミナ表面との相互作用のため真の分子量分布が得られなかった.本充てん剤を種々の水溶性高分子に対してはん用性のあるものとするためには,今後アルミナ表面とこれらの高分子との相互作用の機構につき,詳細な検討が必要とされよう.
- 1976-02-10