二次イオン質量分析法によるシリコンウェハー中窒素の深さ方向分析(<特集>質量分析法の応用技術)
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概要
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二次イオン質量分析法によるシリコン中窒素の高感度深さ方向分析法について考察した.検出限界の評価には,シリコンウェハーに<SUP>14</SUP>Nをイオン注入した試料を用いた.分析操作中に発生する分析チェンバー内の汚染を抑制するための分析条件を検討した.更に,<SUP>42</SUP>(Si+N)<SUP>-</SUP>の二次イオンエネルギー分布スペクトルを測定することにより二次イオン生成現象を検討した結果,試料表面と二次イオン引き出し電極間の気相においても,二次イオン(気相イオン)が形成されることが認められた.又,<SUP>42</SUP>(Si+N)<SUP>-</SUP>の二次イオンエネルギー分布は,妨害イオン<SUP>42</SUP>(C+Si)<SUP>-</SUP>と比較して低エネルギー側に分布していることが確認された.本法では,二次イオンをエネルギーフィルターすることにより妨害イオンを除去し,気相イオンも効率的に検出することで検出限界を向上させることができた.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1996-06-05