球状ピロリン酸マグネシウムカラムによる免疫グロブリンの分離と精製 (<特集> バイオサイエンスと分析化学)
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概要
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新しく開発した球状ピロリン酸マグネシウムカラムを用いて, 免疫グロブリンクラス・サブクラスの分離, 及び血清や腹水からの免疫グロブリンの簡便な精製方法について検討した.免疫グロブリンG(IgG)サブクラスは, リン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)又は塩化ナトリウム溶液(pH7.0)を溶離液としたこう配溶離によって分離された.それに加えて, 免疫グロブリンM(IgM)はリン酸ナトリウムこう配で分離できた.塩化ナトリウムこう配に引き続いてリン酸ナトリウムこう配を行う溶離法では, 血清アルプミンの除去とIgGの各サブクラス及びIgMの分離が容易に行えた.プロテインAに対する親和性の小さい動物種の血清からの免疫グロブリンの精製を試みたところ, 段階溶離によって, 簡便に純度良くIgGが精製できた.同様に, 従来法では精製が困難なIgMも純度良く精製できた.分離精製は, すべて免疫グロブリンの変性のおそれの少ない中性付近で行うことができた.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1995-10-05
著者
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