超薄切片電子顕微鏡法の酸化アルミニウム-二酸化ケイ素系球状介在物及び六角板状酸化鉄(III)微粒子への応用
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概要
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Al_2O_3-SiO_2系球状介在物(粒径0.03〜3μm)及び六角板状酸化鉄(III)(粒径3〜30μm, 厚さ1〜4μm)微粒子に超薄切片電子顕微鏡法を応用し, 内部観察を行うとともに, 微小領域での組成を検討した.凝固過程で鉄中に析出した介在物をマトリックス成分から分離した, 酸化鉄(III)としては, 著者らが既にNa_2O・2B_2O_3融剤中で合成した2.58mass%Al_2O_3を含むα-Fe_2O_3を用いた.これらの微粒子をアクリル系樹脂に包埋し, 超ミクロトームで約50nmの薄片を作製した.透過型電子顕微鏡像, 格子像, 電子線回折法及びエネルギー分散型X線分光法により, 以下の結果が得られた.球状介在物では.表面がAl_2O_3-SiO_2系非晶質相であり, 内部はAl_2O_3を主成分とする単結晶相であった.一方, α-Fe_2O_3は主平面が|0001|面の単結晶であり, 粒子の極表面にはAl_2O_3が析出していないことを確認した.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1994-07-05
著者
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