高分解能質量分析法による焼却灰発生メタンとその重水素標識化合物の分別定量
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概要
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焼却灰から発生するメタンのモデル実験に適用することを目的として, 高分解能質量分析法によるメタンと重メタンの分別定量について検討した.質量分析計の分解能を12000程度に調整すると, メタンの分子イオンm/z 16.0313を重メタンのフラグメントイオンCD_2^+ m/z 16.0282と分離して測定することが可能となり, これよりCH_4分子イオンとCD_4分子イオンによる高分解能マスクロマトグラムを用いて両者を分別定量することができた.同法を焼却灰から発生するメタンのモデル実験に適用した結果, 重水素化合物による置換条件下で発生する重メタン中には, 少量のメタンが存在することが確認された.こうした知見より, 本法は廃棄物の挙動に関する研究をはじめとしたメタンの発生機構等を検討するための一手法として有用と考えられる.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1994-01-05
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