顕微フーリエ変換赤外分光法における膜厚調整による干渉スペクトル除去法
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概要
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顕微FT-IR法により薄膜試料を測定する場合, 試料本来のスペクトルに干渉スペクトルが重畳し, 解析が困難となる問題がある.本報告では, 顕微反射法において発生する干渉スペクトルの発生要因の一つである試料の膜厚条件に着目し, 干渉スペクトルの重畳を除去する非破壊方法を検討した.シリコン基板上のポリスチレン薄膜を用いて膜厚の調整を試みた.試料表面及び界面からの反射光の干渉を弱めるために赤外域に吸収の無い結晶薄板(KBr)を載せ, 更に試料と結晶間の密着性を向上させるため流動パラフィンを塗布し, 擬似的に試料の膜厚を調整した結果, 干渉スペクトルの除去効果が得られた.本法をシリコン基板上のホトレジスト薄膜の測定に応用したところ, 非破壊で容易に干渉スペクトルが除去された.
- 1994-01-05