気相試料導入/誘導結合プラズマ発光分析法による微量硫黄の定量
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概要
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塩酸酸性の試料溶液と還元剤溶液を, 135℃に加熱した反応管中に送液し, 硫酸イオンを硫化物イオンに還元して硫化水素を発生させ, 気液分離した後, 硫化水素を含む気相を連続的にプラズマに導入することにより, 硫黄を高感度に定量する方法を開発した.反応管の加熱温度及び試料溶液の塩酸濃度は発光強度に影響を及ぼすため, 一定に制御する必要があった.鉄(III), ニッケル(II)及びガリウム(III)は50gl^<-1>まで共存しても発光強度に影響を及ぼさなかったが, 銅(II)が10gl^<-1>共存した場合は, 10%の負の影響を示した.硝酸は0.5M共存すると5%の負の影響を示した.リン酸は6M共存しても影響はなかった.検出限界は3.4ngS ml^<-1>で, 50ngS ml^<-1>溶液を1時間連続して測定(10回)したときの相対標準偏差は1.4%であった.鉄鋼標準試料及びリン化ガリウムに本法を応用したところ, 鉄鋼標準試料においては, 認証値とよく一致した値が得られた.又リン化ガリウムについては, グロー放電質量分析法(GD-MS)と良い相関が得られた.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1992-09-05
著者
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