2N-(2-メルカプト-4-クロロフェニル)-6-クロロ-1,2,3-ベンゾチアジアゾリンによるパラジウム(II)の溶媒抽出/吸光光度定量
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
硫黄をドナー原子とする新規の有機試薬2N-(2-メルカブト-4-クロロフェニル)-6-クロロ-1,2,3-ベンゾチアジアゾリン(以下Cl-MBTDと略記)を合成し, そのパラジウム錯体の抽出条件を検討した.Cl-MBTDはパラジウムと特異的に反応し.リン酸トリブチルに抽出され793nmに極大吸収を持つ錯体を生成する.錯体組成はPd(II) : Cl-MBTD : TBP=1 : 1 : 2であった.pH1.9-2.6で抽出することにより, その錯体は0〜30μgの範囲でベールの法則に従い, モル吸光係数(ε)は1.4×10^4lmol^<-1>cm^<-1>(793nm)であった.本法をアルミナ触媒中のパラジウム分析に適用したところ, AASの結果とよく一致した.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1991-09-05