配位子交換-ミセル動電クロマトグラフィーとその応用に関する研究
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概要
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近年, 光学異性体間でその機能が著しく異なる例が多数報告されている. アミノ酸, 糖をはじめとする生命科学, 液晶をはじめとするハイテク化学産業においても, 光学異性体の分離分析に大きな関心が持たれている. 光学異性体の分離には各種クロマトグラフィーの利用が盛んであるが, 近年キャピラリー電気泳動(CE)においても研究報告例が多く見られるようになってきている. CEが超微量分離法で, 高分離能であるところから, その検出感度, 選択性の向上を図ることにより, 今後ますますその利用が広範囲になるものと予想される. さて従来, 配位子交換反応に基づく高いキラル選択性が, 液体クロマトグラフィーによるアミノ酸分析等の分野で利用されていた. しかし, 分離能はあまり高くないものとされてきた. 80年代半ばからミセル勤露クロマトグラフィー(MEKC)による分離法が中性試料を分離できる上に, 高分離能, 高選択性等の利点を持つものとして脚光を浴び盛んに研究され始めた. 本論文では, 配位子交換における高キラル選択性と, MEKCにおける高分離能, 高選択性を利用し, 配位子交換-MEKC(LE-MEKC)という新規分離モードを開発すること, 分離メカニズムを解明すること, 及びその応用をすることを目的とした研究についてまとめたものである.
- 2000-09-05
著者
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