室内環境空気中低濃度ホルムアルデヒドの妨害ガス除去/検知管法による定量

概要

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室内の低濃度のホルムアルデヒドの検知管法が確立された. 60〜80メッシュのシリカゲルにリン酸ヒドロキシルアミンとチモールブルーを添着させた黄から桃赤色に変色する検知剤を用い, 内径4mmのガラス管に約30 mmにわたって充てんし, その前段にアンモニア, 二酸化窒素, ケトン類の妨害ガス除去剤として, それぞれリン酸添着ケイ砂, 3,3'-ジメチルナフチジン添着セライト, 亜鉛賦活活性炭を充てんした除去管を挿入した. 電動ポンプを用い, 300 ml/minで30分(10分)通気することによって0.01〜0.12(0.04〜0.48)ppmのホルムアルデヒドが定量された. 検知限界は0.005 ppm, 繰り返し測定で相対標準偏差は0.02 ppmで8%, 0.1 ppmで3%であった. 温度の影響は大きく, 10〜35℃で, 読みとり値は補正係数を用いて補正した. ホルムアルデヒド濃度レベルと共存ガスが異なる種々の環境で, 検知管法と吸光光度法の値はほぼ一致した.
社団法人日本分析化学会の論文
1998-07-05