金属炭化物被覆グラファイト管を用いるスズの原子吸光分析
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
タンタル、タングステン、バナジウム、モリブデン、ランタンで処理したグラファイト管を用いて、スズの直接定量のためのAASを比較検討した。グラファイト管をそれぞれの金属溶液に浸し、乾燥後、グラファイト炉に取り付け、2700℃まで加熱して金属炭化物を被覆した。これら処理管の使用により未処理管に比ベスズの測定における感度は著しく改善された。特にランタン処理管では、感度上昇率は11倍以上、1 ngスズ、10回測定で相対標準偏差は2.0%であり、約400回の繰り返し測定ができた。この処理管を天然水中のppbレベルのスズの直接定量に適用するため、アスコルビン酸とリン酸一水素ニアンモニウムをマトリックス修飾に用い、満足できる結果を得た。又、X線回折装置と走査電子顕微鏡で表面折出物を調査した。
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1989-05-05
著者
関連論文
- キレート共沈/グラファイト炉原子吸光法によるクロム(III)とクロム(VI)の分別定量
- 高分解能蛍光X線分析法による毛髪中の硫黄の状態分析
- 黒鉛炉原子吸光法による植物試料中のコバルト及びニッケルの定量
- 黒鉛炉原子吸光法による血清中のリチウムの直接定量
- 金属炭化物被覆グラファイト管を用いるスズの原子吸光分析