汎化と枚挙によるモデル推論
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概要
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Shapiroによるモデル推論システム(MIS)の研究は,帰納推論の知識情報処理への応用の可能性を示唆している.しかし,MISにも以下のような問題点が指摘される.1)正事実(正しい入出力例)が単に枚挙されたプログラムの正当性の検証にしか用いられず,実際に推論を進めるのは負の事実(問違った入出力例)である.2)枚挙がプログラム節に制限されていても,その探索空間はかなり大きなものとなるため,複雑なプログラム節を生成することができない.3)帰納推論は一般から具体へと進むのではなく,具体から一般へと進むのがより自然である.筆者はこれらの問題点を克服すべく,汎化(generalization)を用いてMISを改良したシステムGFMINIを試作した.本稿でその概要と問題点について述べ,それらを定式化して考察を行う.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1986-10-01