UNIX上でのファームウエアのクロス開発
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概要
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今日OA機器等のライフサイクルが短くなり、機器組み込み用ファームウエアを早く確実に作成するために、効率的な開発/デバグ手法が要求されるようになってきている。開発手順としてはファームウェア単体の動作確認を行なった後にハードウエアとの結合テストを行なうことが理想であるが、ファームウエアは特定のハードウエアの上で動作するように記述されているため、ハードウエアと結合しなければテストができない。そこで一般的にはインサーキットエミュレータ(似下ICE)を用いてデバグを行なう。しかし、開発されたばかりのCPUを用るなど、ICEの利用ができない場合開発当初よりハードウエアと結合しデバグを進めることになり開発のコストがかかる。我々はまずメモリとLSIをエミュレーションする方法を考案し、次にファームウェアと結合しUNIXワークステーションの上で動作テストを行なった。また、ターゲットボード上で発生するトラブルを未然に回避するためのチェックルーチンも組み込んだ。当社で実際に適用した結果、ハードウエアの完成前にソフトウェアの動作確認を行なうことができ、開発/デバグ効率を上げることができた。本稿ではその考え方、手法につい述べる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1990-09-04