大型計算機の大容量主記憶の効果的活用事例
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概要
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数値計算を高速に行なう手法として,ベクトル処理とマルチプロセッサによる計算の並列化があり、この両手法を併用することにより計算の為の全経過時間の短縮が実現されている。一方、大型計算機の持つ31ビット大規模アドレス空間および大容量主記憶装置を活用することにより従来必要とされていた外部ファイルへの入出力操作を削減することが可能であり、これにより経過時間の短縮が期待される。本論文は後者の手法をEWS(Engineering Workstaion)上で稼働している複合自由曲面スキャニングNCシステムの主要計算部分に適用した結果を報告するものである。この計算部分は大規模なデータを取扱い、主記憶の小さなEWS上で実行する場合には外部ファイルへの入出力操作が頻繁に行なわれる。この入出力操作を削減して、大型計算機ではEWSと比較してCPU時間で13.6〜14.9倍、経過時間で6.0〜11.8倍の高速化が実現された。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1988-09-12