オブジェクト指向による並列科学計算のプログラミング手法の提案
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概要
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今日, 並列計算機は大規模な科学計算に対しての現実的な候補となってきた。しかしながら, そのためのプログラムを書く作業は未だ簡単なものとは言い難い。それには以下のよう理由が考られる。一つは, 並列化のためのデータ分割や管理などを意識してプログラムを設計しなければならないこと。また, 並列環境が計算機自体のアーキテクチャーやソフトウェア的な環境共に多様であり, 一般的な並列計算の知識と併せて特定の環境も要求されること。さらにはプログラム自体が, 数値計算アルゴリズムに並列化処理が入り込んでしまい, 書き難く, 扱い難いものとなってしまうこと。これらの要因はプログラムの部品化による再利用も困難なものにしている。もし, 計算手法部分と並列化処理が分離されるようにプログラムを書くことが出来れば, 上記の様な問題の多くが解決されるであろう。特に, 計算手法部について非並列の場合と同様にしてプログラムを書くことが出来るようになるだろう。ここでは, そのような分離を全ての並列化に関する処理をデータのクラスの内部に実装, 隠蔽することによって行う設計を提案する。
- 社団法人情報処理学会の論文
- 1997-09-24
著者
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