デザインレビューエキスパートシステムの枠組
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概要
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デザインレビュー作業とは、設計結果に対して、種々の観点からその設計内容に問題はないか、あるいは、設計後の製造・試験に関して、問題点の有無やその方法を策定する作業である。実際、デザインレビューは、複数の専門家が経験に基づき設計内容を審査している。つまり、設計に必要な知識には、詳細にモデル化されているもの(物理法則、設計式など)と、数学的なモデルになっていないノウハウ(因果関係、選択、組合せに関する経験的知識)がある。この経験的でモデル化されていない知識は、非常に個人の軽験に依存しており、知識の共有化が難しく、技術の伝承が困難である。これは、設計全般の作業に渡っているが、デザインレビュー作業では軽験が非常に重要な知識となっている。この経験的知識をエキスパートシステムで利用することで、設計の効率化、設計品質の向上、技術の伝承が期待できる。本稿では、デザインレビューエキスパートシステムの枠組として問題解決のモデルと知識ベースの構築に焦点を当てて、論じることにする。
- 1992-09-28