Ada向けプログラム設計支援ツールXspd*Ada試作
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概要
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Adaは、米国国防総省が開発した言語で、1987年にISO標準化、そして1990年にJIS標準化されている。Adaは、強型付け、パッケージによる情報の隠蔽及び抽象化、実行時における例外検査機能といった各種特徴を持ち、優れた生産性・保守性等を提供する。しかし、Adaには、もう一つの重要な特徴がある。それは、米国国防総省の要請により、当初から、コンパイラ及びリンカだけでなく、Ada言語を利用したソフトウェア開発を支援する開発環境を提唱し、その実現を要求している点である。Ada開発支援環境はAPSE(APSE Programming Support Environment)と呼ばれ、支援系の要求条件を示した論文である、いわゆるSTONEMANで提唱された。APSEは、Adaで記述する大規模ソフトウェア開発での方法論及びその方法論による開発を支援する各種支援系の重要性並びにAPSEの基本的枠組みを提案している。Adaを利用したソフトウェア開発を行う場合に、各種の方法論とその支援ツールが提案されている。それらの砥とんどは各モジュール/ライブラリの分割及びインタフェースの設計に重点がおかれ、各モジュール/ライブラリ内部の制御構造を設計する支媛を行っていない。プログラムの制御構造を設計する手法の一つであるSPDは、単純化された記述、簡易な記号の使用を通して、プログラムそのものの制御構造を明らかにし、効率的で解読性にすぐれたプログラム設計を実現する。本論文は、当社におけるAPSEの一環として試作したAdaによるSPD記法支撰ツール(Xspd*Ada)に関し、報告するものである。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1992-02-24