遺伝的アルゴリズムによる文法学習
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概要
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遺伝的アルゴリズムによる学習論では、遺伝子表現に一次元のピット列を用いることが一般的である。したがって、プロダクションルールなど高次の知識表現を直接扱うことができない。これに対し、伊庭やKoza等は、本構造やS式等の構造的表現を遺伝的操作の直接対象とする実験を多数試みている。本報告では、DCG表記の文法規則をそのまま遺伝子型として扱い、これに遺伝的操作を加えることで、小数の簡単な例文からの文法学習が可能であることを示す。例題は、英語であり、文脈自由文法を想定しいてる。遺伝的操作を統一的に扱うために、辞書以外のDCG規則を、右辺が必ず一つの非終端記号からなる二分木となるようチョムスキー標準形で表す。開始記号は既知とし、sentenceとする。また、辞書もすべて既知として扱う。入力された正しい品詞列に対して、文法の適用を全て試み、すべての教師例文において開始記号が満足される状態となるまで、淘汰や交配による適応学習を世代ごとに繰り返す。
- 1992-02-24